一正蒲鉾株式会社
山岡久志さん(仮名・社内SE) 36歳
2度目のUターン転職は、コンサルタントの提案とサポートのおかげで大成功!
「諦めないで良かった」と語る山岡さんは、二度目の挑戦で希望通りのUターン転職に成功したリージョナルヒーロー。両親のため、新潟へのUターン転職を初めて決意したのは、32歳の時だった。「東京で働きながら転職活動をするのは難しい」と考え、7年働いていたIT企業を退職。単身新潟に乗り込んで、転職活動を始めたが、なかなか良い会社と出会えず。ついに途中で転職活動を打ち切り、東京へ戻ることになったという。だが、どうしても諦めることができなかった山岡さんは3年後に再び新潟へのUターンに挑む。最終的に、新潟移住が実現しただけでなく、社内SEという憧れの職種に就くことができた山岡さんに転職成功の秘訣を伺った。(※本記事の内容は、2017年4月取材時点の情報に基づき構成しています)
- 転職回数
- 3回
- 転職期間
- エントリーから内定まで120日間
転職前
- 業種
- IT
- 職種
- SE
- 業務内容
- Webアプリケーションの開発
転職後
- 業種
- 食品
- 職種
- 社内SE
- 業務内容
- 社内システムの保守・運用、ヘルプデスク
「もう1社受けてみませんか?」コンサルタントからの意外な提案。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
当社は新潟市に本社を置く食品メーカーで、主に水産練製品の製造販売、きのこ類の生産販売を行っている会社です。私は情報システム部門の一員として社内IT環境の維持や整備、社内用アプリケーションのプログラミングや修正、情報セキュリティシステムの管理などを担当しています。
入社前のご経歴を教えてください。
新卒で入社したのは、電気設備工事の施工管理会社でした。公共施設やマンションの新築工事などを担当しました。その後、独学でプログラミングを学び、プログラマーに転職。客先に常駐して働くスタイルで、いろいろな業界のシステム開発や保守に携わっていました。
転職したきっかけは?
両親が心配になったからです。妻の出身が新潟県で、私の出身は山形県なのですが、新潟との県境の地域。ですから、その中間といいますか、丁度いい場所として、新潟市への移住を考えました。新潟市は大きな街なので、「仕事も見つけやすいだろう」と思ったのですが、考えが甘かったですね。結局、最初の新潟へのUターンは転職先を見つけることができずに、また東京に戻ることになりました。
その時の転職活動はなぜ上手くいかなかったのでしょう?
その時は、「東京で働きながら新潟で転職活動はできない」と思い込んでいて、転職活動を始めたんです。新潟のハローワークや、地元の転職エージェントにも登録しました。東京でキャリアを積んで自信はあったのですが、なかなか転職先は決まりませんでした。実際に面接で「転職先が見つからなかったらどうするつもりなの?なぜ計算しなかったの?」と言われたこともありました。結局、転職活動3か月目に一旦切り上げる決断をしました。それから東京へ戻り、知り合いの紹介で別のIT企業に入ったんです。
それでも再チャレンジされたのですね?
東京で働きながらも迷っていました。「このまま東京にいていいのか?」と。両親のことを思えば、新潟への転職を簡単に諦めきれなかったんです。そして、35歳になった時に、「もう一度、チャレンジしてみよう」と決意しました。以前どこかで聞いた「35歳までが転職の適齢期」という話が心の中に残っていて、「ここで決断しないと、チャンスがなくなるんじゃないか」という危機感が、もう一度動き出すきっかけになりました。
2回目はどのように転職活動を進めたのですか?
今度は東京で仕事を続けながら、いろいろな転職サイトや転職エージェントに登録しました。その中の一つが、リージョナルキャリア新潟でした。Uターン転職セミナーが東京で開催されると知り、新潟の情報を得られると考え参加しました。東京にいるとどうしても距離の壁を感じるのですが、このセミナーは、東京にいながら現地の求人情報が聞けるし、自分の希望を伝えられる、とても貴重なチャンスだと思いました。
今の会社に決めたポイントは?
2社面接を受けて、どちらも内定を頂いたので、すごく悩みました。面接をしてくださった方の印象も、両社ともすごく良かったので、最終的には業務内容で決めました。社内SEのほうが、私にはより魅力的だったんです。それまで私はずっと客先に常駐するスタイルで働いて、間近で社内SEの仕事ぶりを見ることも多く、社内の様々な部署から信頼され、いろいろな社員とコミュニケーションを取りながら仕事をする姿を見ていて、「自分もやってみたい」と思っていました。
自分の時間、仕事のやりがいが増え、将来への不安も解消された。
転職していかがですか?
いろいろな部署の人たちと関わる仕事が多いのでとても新鮮です。以前は一人でプログラミングをしている時間がほとんどでしたが、今は「これを教えてほしい」「これで困っている」といった質問や相談が来て、解決して喜んでもらえた時は嬉しいですね。ただ、PCの知識については実はあまり詳しくなかったんです。以前は与えられた環境で仕事をしていれば良かったし、自分でセットアップすることもなかったので。今は上司や先輩に教えてもらいながら、自分にできることをどんどん広げているところです。
生活面でも変化がありましたか?
まず、通勤時間がかなり短くなりました。以前は川崎から東京に通っていたので、通勤に1時間半くらいかかっていました。朝早くに家を出ないと、仕事に間に合いませんでしたが、今は30分の車通勤で会社に着きますので、朝食も家で食べるようになりました。帰りも早くなり、以前は21時、22時に帰宅するのが当たり前でしたが、今は残業がほとんど無く、大体、18時半には家に帰れます。そこから妻と二人で買い物に行くこともあり、前の会社では時間的にできなかったことなので、妻も喜んでいます。
困ったことや課題はありますか?
車通勤なので、歩かなくなったことです。生活リズムが良くなり睡眠時間も増えたので、こちらにきて体重が増えました(笑)。東京では車を持っていなくて、しばらくぶりの運転だったので最初は不安でしたが、すぐに慣れました。不安と言えば、最初は「即戦力という期待に応えられるか?」という不安もありました。ですから入社当初は必死に頑張っていましたが、当然わからないこともあるんですよね。ですが、今の会社はとてもアットホームでなんでも聞きやすいですし、やさしく教えてもらえたので、助かりました。
転職して良かったと思うことは?
まずは希望通り、実家の近くに移住できたので、両親も安心してくれましたし、私たち自身も安心しました。以前は冬の間に一度は、雪下ろしのために、時間をかけて実家に帰っていたんです。でも今はいつでも簡単に帰れるので、気が楽です。また、私自身の将来的な不安もなくなりました。プログラミングという仕事は、年をとれば、若い人にはかなわなくなりますので、「長くはできないな」と感じていたんです。だから今の仕事に転職したことで、将来が明るく見通せるようになったと感じています。新潟市も、初めて暮らしましたが、いい街ですね。自然や景色のいい場所がたくさんあるし、伸び伸びとしていて、時間がゆったり流れているところが気に入ってます。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
やはり自分から行動を起こす一歩が大事だと思います。転職に少しでも興味があるのなら、いろいろなところに積極的に顔を出して、たくさん情報収集して欲しいですね。また、もし今働いている職場が、打ち明けられる環境であるのなら、「Uターンしたい」という思いを打ち明けたほうが、活動しやすいと感じました。周りに気づかれないように活動するのは大変だし、1人で背負うのも大変。味方は1人でも多いほうがいいと思います。その点、リージョナルキャリア新潟に相談してとても良かったと思っています。1人で転職活動をしていた時と比べると、情報量もスピードも全然違います。面接の前も、「こういうところをアピールしたほうがいい」とアドバイスをくれたり、私の緊張をほぐそうとしてくれたり。そういうサポートが今回の成功に繋がっていると思います。そもそも、コンサルタントが薦めてくれなければ、今の会社を受けることもありませんでした。いま振り返れば、比較して、悩んで、決めたからこそ、後悔がないんです。たとえ困難なことがあったとしても、決めたのは自分だと思える。だから、頑張れるのです。