転職成功者インタビュー

株式会社ハーモニック
村井洋元さん(総務) 36歳

この人たちのために頑張りたい。そう思える場所を新潟で見つけた。

大学進学で上京して以来、東京でベンチャー企業のIPO準備や、スタートアップ企業の執行役員、CFOを務めるなど、刺激的な職場を経験してきた村井さん。東京での日々について「自分の成長を意識し、自分を高めていける場所を求めて仕事を選んできたのだなと、いまは思います」と振り返る。

36歳のとき、迷いに迷いながらも故郷の新潟県にUターン。そして今、新潟での生活のなかで、仕事をすることの意味についても捉え方が変わってきたと話す。「この人たちのために頑張りたい、と思えているんですよね」。充実した表情でそう話す村井さんの転職ストーリーを伺った。

(※本記事の内容は、2022年2月取材時点の情報に基づき構成しています)

過去の
転職回数
4回
活動期間
エントリーから内定まで72日間

転職前

業種
IoTスタートアップ
職種
CFO
業務内容
経営戦略立案、資金調達、管理業務全般

転職後

業種
ギフト総合商社
職種
総務、法務、人事
業務内容
総務、法務、人事全般、各種プロジェクト、組織及び業務改善

東京の刺激的な環境は嫌ではない。しかし、「地元のために」という思いが大きかった。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

ハーモニックは、カタログギフトを主力に、各種ギフトの企画提案・販売を行うギフト総合商社で、三条市に本社があります。私が所属しているのは総務部で、人事制度の構築やその運用の整備のほか、法務相談を受けたり、リーガルチェックをしたりと、いろいろな仕事を担当しています。

いま時間をかけて進めているのは、社員食堂のリニューアルなど環境整備ですね。組織や業務の改善・改革を行うプロジェクトにも参加しています。

入社前のご経歴を教えてください。

大学の商学部を卒業後、東京の大手食品メーカーに就職。本社で経理を担当した後、子会社で経営企画などを担当しました。5年半働いた後、大手ではないところに行きたいと思い、教育福祉系のベンチャーに転職。そこでは、経理と財務を担当していました。その会社は東証マザーズ市場に上場する準備の真っ最中で、業務は本当に大変でしたが、上場までの貴重な経験をさせてもらいました。

その上場準備が一段落したところで、もっと小さいベンチャーに行きたいと思い、社員数が50人ほどのエンタメ系スタートアップに転職。管理部門の立ち上げや資金調達などを担当しました。

約4年在籍した後、より創業期に近いスタートアップに行こうと思い、常勤社員が4人ぐらいのIoT関連の会社へ。CFOとして経営戦略を考えたり、資金調達をしたり、そのほか何でもやりました。それが今回の転職前の仕事です。

いま思うと、「自分の成長」という点に重点を置いていて、そのためにいろいろ環境を変えて、自分を高められるような場所を探していたような気がします。

転職のきっかけは?

前職のスタートアップの会社は、資金を集めながら新しい事業に投資して、事業の芽が開くかどうか・・・ということを繰り返している状況でした。しかし、資金は簡単には集められませんし、事業も簡単には軌道に乗らない。資金繰りの担当者の私は、どうやって資金を確保し、会社を存続させようかと、常に考えているわけです。事業による収入を増やせないか、資金調達ができないか、コスト削減ができないかなど。

さまざま考える中で、当時の会社の状況からすると「フルコミットのCFOは、まだいらないんじゃないか」、つまり私の人件費を削減し事業投資に回すべきなんじゃないかと思い、「CFOはもう少し後に入れた方がいいと思います」と申し出て、入社から1年くらいで退職に至りました。

転職活動はどのように進めましたか?

前職に転職したときは、転職支援会社や転職サイトを使わず、SNSでつながっている人を経由して情報を手に入れ、1社決め打ちで応募した転職活動でした。しかし、今回はより広く情報収集したかったので、プロの転職支援会社の人の話も聞きながら取り組もうと思いました。

東京の転職支援会社の紹介で、これまでのように上場を目指すスタートアップでの仕事を中心に探していたのですが、「東京でこれまでと同じように働くって自分にとってどうなんだろう」と疑問を感じ始めたときに、たぶん頭の片隅にはずっとあった「新潟に帰る」という選択が浮かんで、新潟の会社も見てみようと思ったんですね。

前職でも関わりのあった新潟の投資会社に話を聞きに行ったとき、「新潟で働くなら地元に密着した形で『地元のため』にという思いで働ける会社がいいな」という話をすると、リージョナルキャリア新潟(運営会社:株式会社エンリージョン)を紹介されました。

それでも、担当コンサルタントと面談したときは、まだ新潟に帰る決心はついていませんでした。東京で選考が進んでいる会社もあったので「まだどうするか分かりません」と話しましたが、そのような状況でも、コンサルタントは新潟の会社を紹介してくれました。丁寧に対応いただいたことに感謝しています。

今の会社に決めたポイントは?

東京のスタートアップで上場を目指す仕事に携わるのは、とてもチャレンジングで面白いですし、そのような仕事の紹介もたくさんあったので、相当迷いました。しかし、最終的に「今回は何を優先したいか」と考えたとき、「地元に帰って、地元のために何かをやりたいな」という思いが大きかったんですね。

ハーモニックは、面接で社長と話をしたとき、地元にしっかり根付いているところにとても惹かれました。そして「課題がたくさんあるので、経験を活かして改善、解決してほしい」と言われ、まさにそういうことをしたいと思っていたので、入社を決めました。

入社すぐから濃密な時間を過ごせていることへの充実感は大きい。

転職していかがですか?

面接で言われた通り、本当にさまざまな課題がありますが、さまざまな業務を任せてもらっているので、密度・濃度が濃い毎日を送っています。社内の人は、コミュニケーションを取っていて気持ちの良い人が多いです。今までとは働き方や環境も違うので、「どこまで貢献できているのかな」と感じるところもありますが、これまでの経験を通して、改善や会社の成長に貢献できればと思っています。

転職して良かったと思うことは?

「この人たちのために頑張りたい」と思えていることかなと思います。周囲の人のために頑張ろうと思えると、どんなに大変でも頑張れるんだなと感じています。例えば、東京で働いているときは、名誉やお金のために働いているという面もありました。もちろん、そういうモチベーションがあって成し遂げられることもあるんですが、そこに少し違和感を感じていたのも正直なところです。

自分の気持ちとしては、「何のために働くのか」という価値観への答えが、ひとつ見えたのかなという気がします。年齢的なものもあるかもしれませんね。20代のときは、このようには考えなかったでしょうし、新潟に戻ることも考えませんでしたから。

生活面の変化はありましたか?

変化といいますか、暮らしやすさでいえば圧倒的に東京が便利だと思うのですが、それを差し引いても新潟はいいなと思いますね。まず人が良いし、人混みもない、不便な面もあるけど暮らしやすい。

仕事や、やるべきことに集中できているのかもしれませんね。東京はいろんな誘惑があるので、そこよりは集中できます。いまは、休みの日は本を読んだりするくらいなので、これからもっと新潟ならではのオフの過ごし方を見つけられたらと思っています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

私も本当に悩みましたが、悩むならまず一度試してみるといいんじゃないかと思います。もし、行ってみて合わなかったら戻ればいいだけですし。私自身も、行ってみなければ分からなかったことがあるなと感じます。

当初、私が新潟に戻ることに対して、私の周囲の人には「東京のベンチャー、スタートアップに比べると、良くも悪くも保守的な感覚はあるし、そういう環境で楽しく働けるの?物足りなく感じるんじゃないの?」などと言われました。でも、私は「大丈夫じゃないかな」と思っていましたし、実際来てみたら、濃密な時間を過ごせています。迷うなら、行動してみることが一番だと思いますね。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
永田 祐介

IPO準備責任者やスタートアップのCFOなど、各社の事業フェーズを引き上げる上で欠かせない存在としてご活躍されていた村井さん。初めてお会いした時は、これまでの経験を活かして東京で転職するのか、故郷である新潟県へUターンするのか、まだ決めかねている中でのご相談でした。

そのような状況でしたが、「地元へ貢献したい」という新潟への思いをお持ちだったこともあり、その思いを叶えられるよう新潟での転職活動に伴走させていただきました。東京と新潟で転職活動を並行し、終盤まで迷いながらも最終的に背中を押したのは「今回の転職で実現したいこと=地元経済の発展に寄与し、新潟に貢献したい」という思いでした。地元に根付いたハーモニック社で入社後、早々にご活躍とのこと、非常に嬉しく感じております。

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